売れないフリーランスが出版で売れるようになった話

社会人教育と医学部受験の家庭教師の鈴木伸介さん

スクールに来た当時はまだ起業したばかりでした。

当時、彼は大学生に自立するためのビジョンを教えたいと言っていました。

私は聞きました。
自立するためのビジョンって何ですか?

聞いても聞いてもよく分からない。

彼はフワフワ起業系でした。

フワフワ起業系は何かと言うと
やりたい事がある
ビジョンはある
それがキャッシュ化できない事です。

僕は聞きました。
大学生にビジョンを教えてお金は誰から取りますか?

彼は大学生から…と答えました。

大学生はお金を持ってないじゃないですかと僕は言いました。

彼はだったらその親からもらいますと言いました。

私はさらに聞きました。
ビジョンって具体的に何をするんですか?

そしたらやりたい事をやらせるということでした。

僕はそれではお金にならないと言いました。

鈴木さんの経歴を聞かせてくださいとお話をしたら
彼は超名門の中高一貫校に行って
元々、数学がすごく得意で数学を極めたくて
京都大学の数学科を受験して一浪、二浪と受からなくて
最終的に二浪の時に京大は受からなかったので
早稲田と慶應の両方が受かったらしいですけど
早稲田大学の理工学部に行ったそうです。

そこでも数学をずっと勉強をしていました。

一流大学に行く数学の家庭教師をして
それで妻子を養ったと言っていました。

家庭教師の生徒の一人が医学部の受験生だったそうです。

医学部受験生はすごいんですよ。
親が医者だから時給の単価が違います。
と彼は言いました。

だったらビジョンとか語らないで
医学部専門の家庭教師になったら?って言いました。

あなたは将来の医者に向けて数学を教えている。
これはすごいことじゃない?って。
その人が医者になって何人の人を救うのか?

その手助けをしているのだから
胸を張って医学部専門受験数学講師をやりなさいと。
なおかつお金もいっぱい取っていい。

医者の生涯賃金はとんでもない。
年収2千、3千万円は当たり前。

自分が数学に特化した専門家だと分かって
彼は結果的に『もう一度解いてみる入試数学』という本を書きました。

この本が理系の人にウケたのです。

その本のお陰で大手予備校から専任講師で呼ばれました。
大手予備校からジョイントビジネスが来ました。
さらに医学部受験生の親から仕事の依頼がありました。

彼は引っ張りだこの数学の教師になったのです。
そして数学アカデミという会社を立ち上げました。

そこで数学のスペシャリストとして本を2~3冊書いています。

彼が良かったのはウチのスクールに来て強みが見つかったことです。

彼がやりたかった事はフワフワしていてお金にならなかったのですが

①数学を社会人に教える
②数学を受験生に教える

しかも一番高級な医学部受験の数学を教える。

二本立てにしたことによって立ち位置が決まったわけです。

今はビジネスが大きくなって自信満々で
数学のスペシャリストとして活躍しています。