なぜ物やサービスを買うのかというそもそも論の話なのですけれども
出版の話を聞きに来て何故マーケティングの話なのですかと。

 

物やサービスを買うとかなぜ商売の話なのですか?って思った方もいらっしゃると思うので説明をすると
出版社にとって本は商品だということ。

 

トヨタとか日産とかホンダは車を製造販売するメーカーですよね。
それと同じように集英社、角川、ダイヤモンド社、日経さんなどの出版社は本を製造販売するメーカーです。
全く一緒です。

 

車を売っているか本を売っているかの違いです。

 

どうしても出版っていうと
我々は幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と紙の本で勉強してきたので
尊い物であったり勉強のアイテムとか文化の担い手とか思いがちなのですが
もちろんそういった側面はあるのは事実です。

 

ただしメーカーである出版社からするとこれは本という商品です。
だから売れないと困るのですよっていうのがもう実情なのです。

 

本は逆説的にいうとなんで買うんですかって話ですね。

 

消費者として我々はどういう時に買うのか

 

A.欲や快楽、夢や希望を叶えるため。

 

B.恐怖や苦痛から逃れるため

 

C.時間を短縮するため

 

わかりやすい例から言います。
C.時間を短縮するため

 

本ってじつは2種類あって
漫画とか小説とかポエムっていう
いわゆるフィクションの本と私たちが書いているようなビジネス実用書
というノンフィクションの本があります。

 

フィクションの本っていうのは時空を越えるとかドラえもんとかお空飛ぶとか
ああいったものはどちらかというと嗜好品なのですね。

 

お酒とか煙草みたいな生活にどうしても必要なものではなくて生活に潤いを与えるものですよね。

 

なんだけどお米とかパンみたいな主食っていうのは絶対必要じゃないですか。

 

ビジネス実用書っていうのはどちらかというと必需品です。

 

例えば健康本とかお金の本とか
お金が無いと人間生きていけませんよね。

 

当然、健康じゃないと人間が困っちゃいますよね。

 

なので、今は2つあります
ノンフィクションとフィクションで
フィクションの方は生活に潤いを与えるものだけれども
ビジネス実用書はお金の本とか健康の本とか勉強の本というのはどうしても必要な本。

 

どうしても必要な本というのは読みたいから読むわけじゃないのですよ。
必要として読むんですね。

 

こういうのを我々は実利と言っています。

 

漫画とか小説はどうしても必要というよりも楽しみたいからですよね。

 

だから例えばワンピースや昔だったらドカベンやこち亀みたいに100冊超える漫画とかあるじゃないですか。
あれは永遠に終わってほしくないわけですよね。

 

どうしても必要じゃないけれども
悩みの解決として読むビジネス実用書っていうのは誤解を恐れずに言うと
手っ取り早くうまくいく方法が知りたいから読むのですよね。

 

今日のセミナーも例えば10時間あってそれが全100回とかだったら
ちょっと待ってくれって話ですよね。

 

今日もたった4時間ぐらいで出版ノウハウがわかるということでこの会場に皆さんお集まりじゃないですか。

 

なのでビジネス実用書は読者の時間を短縮するためのものなのです。
さっさと答えが知りたいから。

 

じゃあ今回皆さん本を書きたいから来たわけですよね。

 

読者が早く答えを知りたい。

 

だから500ぺージの本を上下巻で1000ページなんて書いたらダメなのですよ。

 

だって時短にならないから今ビジネス書で売れている本っていうのは実は200ページぐらいです。

 

字が結構大きいです。
行間がたくさんあってイラストとか図表とかあとは空白のページがたくさんあって
簡単に言うとスカスカの本が売れています。

 

それはやっぱり文字離れっていうのがあるのですよね。
活字離れっていうのがそれを表すように

 

ドラッカーの本であるじゃないですか。
あれはダイヤモンド社の上下巻で500ページ500ページで1000ぺージの本なのですよ。 値段も高いです。多分一冊3000円ぐらいですけどなかなか売れませんでした。

 

あれはダイヤモンド社っていう出版社が出していますけど
ドラッカーをどうしても売りたいということで
どうやったら売れるのかなっていうダイヤモンド社の編集者が知恵を絞ってできた本が

 

皆さんご存知の「もしドラ」です。

 

もしも高校生マネージャーがドラッカーを読んだらって本です。
あれは読みやすいですよね。

 

小説風にしていてドカンと200万部売れました。

 

つまりドラッカーみたいな崇高な重みのある本は
経験、知識、ノウハウを入れたい人でもドラッカーを読めないわけなのですよ。

 

それで「もしドラ」だったら読めたってことで売れた。

 

「もしドラ」でさえ読めない人は
漫画で覚える「もしドラ」みたいな「マンガで覚えるドラッカー」みたいな本が結構ありますよね。
あれもビジネス書コーナーになるのですよ。

 

例えば「孔子」とか「マンガで覚える歴史上の人物」とか「マンガで覚えるマーケティング」とか。

 

なので、我々書き手はいかに簡単に伝えてあげるかってことを念頭において本を書かなければいけません。

 

欲や快楽、夢や希望を叶えるため
これはまさに今日のセミナーがそうですよね。

 

出版実現セミナーっていうのは今よりも良くなりたいって話ですよね。

 

出版をして名声を手に入れたい出版をして集客を楽にしたい。
出版して印税をもらいたい。
出版して有名になりたいみたいな
お金なんかがそうですよね。

 

何とかで1000万円稼ぐ本とかお金周りの方も恐怖や苦痛から逃れるため。

 

これはやっぱり健康本です。
だって究極の恐怖は死んじゃうことだから。
あと健康じゃなくなったら辛いですよね。

 

だから健康本っていうのは
お医者さんが書いた健康本とか治療家が書いた肩こりが治るなどの本は凄く売れていますよね。

 

そして最近本を読む人たちはどういう人なのかなって考えてほしいですよ。

 

実は10代、20代は本を読まないですよね。

 

スマホネイティブなのですよ。
ネットネイティブなのですよ。

 

本を読むのは30代後半から40代、50代、60代、70代ぐらいです。

 

そうなってくるとやはり健康本っていうのは
50代、60代、70代にとってはすごく大事だから健康本は売れています。

 

その証拠に読売新聞の広告って「70歳からの健康」とか「80歳団地で一人住まい」とか 「月10万円の年金」で暮らすみたいな。

 

ちなみに読売新聞読んでいる人っていうのはお年寄りが多いです。
日経新聞で読んでいるのかビジネスエリートが多いとか新聞の種類によっても読んでいる人たちが違います。

 

あと業界紙っていうのもありますよね。
日経新聞とか色々読者にターゲットを絞ってやっています。

 

皆さんが書きたい本は
欲や快楽、夢や希望を叶えるためなのか
恐怖や苦痛から逃れるためなのか
いずれにしろ読者にとって時間を短縮してあげるという話が大事です。

 

ちなみにお金はAでもBでもありますからね。

 

お金持ちになりたいはAです。
お金がなくなるのは怖いっていうのはBです。

 

老後2,000万円問題は1、2年前に話題になりましたよね。
老後に二千万円持っていないと大変な老後過ごしますよって貧乏老人になっちゃいますよって煽っているわけ。
お金はAでもありBでもあると。