■質問者
松尾先生!
質問が来てました!
出版によって人生が変わった人はいますか?

●松尾先生
います!

■質問者
どんな人ですか?

●松尾先生
スクールの卒業生で鈴木さんという人がいます。

鈴木さんはウチのスクールに来た時に
ハーモニービジョンという会社を一人で経営されていました。

■質問者
何かすごいフワッとした名前ですね。

●松尾先生
まさにハーモニービジョンの名に相応しいフワフワした仕事です。

具体的には当時の彼のビジョンとしては
就活をしている大学生に大人のビジョンを教えるみたいな…


●松尾先生
「大学生にビジョンを教えてどれくらい儲かっているの?」

★鈴木さん
「いや…これからやる」
「半年ぐらい動いているけどキャッシュポイントがない」

●松尾先生
「そりゃあそうだよね」
「大学生にビジョンを教えたところで…就活の予備校ではないのでしょう?」

★鈴木さん
「全然違います」
「大学生に夢を持ってもらいたい」

●松尾先生
「お金は誰から取るの?」
「親から取るの?」
「大学生から?」

★鈴木さん
「それも考えていません」

●松尾先生
「今、お金どうしてるの?」

★鈴木さん
「前、勤めていた会社で少し蓄えがあって…」

●松尾先生
「じゃあ独身なんだ!」

★鈴木さん
「女房子供います」

●松尾先生
「それヤバくない!?」

ウチのスクールでワーク形式で
同じテーブルにバリバリの実業家の成功者がいました。

その人が鈴木さんに言った言葉が今でも忘れられません。

■スクールの受講生
「いいか?鈴木くん」
「寝言は寝て言え」
「何がハーモニーだ!ビジョンだ!」
「お前そんなんじゃ女房子供食わしていけないだろう」

●松尾先生
僕が鈴木さんの強みを見つけようということで
彼のプロフィールをずっと聞いていたら彼には強みがありました。

どんな強みかというと…
元々すごく勉強ができた
その中でも数学ができて
大阪の進学校から京都大学の数学科を目指していた。

惜しくも京大は落ちたけど
早稲田と慶應の両方の数学科に受かった。

早稲田の数学科に進学されて
数学に関していえば東大の医学部でも受かるレベルだった。

アルバイトで数学を受験生に教えていて
その中に医学部受験生もいた。

★鈴木さん
「この前医学部に受かったんですよ」

●松尾先生
「そこだよ!」
「君さ…すごいじゃん!」
「医学部受験専門家庭教師として今日から数学の専門家になりなさいと言った」

★鈴木さん
「いや、でも僕より数学ができる人はたくさんいるし…」
「早稲田の数学科の中でもトップではないし…」
「そもそも京大に落ちているし…」
「京大の上には東大もある…」

●松尾先生
「そんなことはどうだっていい」
「早稲田の数学科で十分」
「君が教えたら医学部に受かった」
「だったらあなたは数学の専門家としてこれから医学部受験に特化する」
「社会人教育をやりたいのだったら社会人にもう一度数学を教える会社を作りなさい」
「会社名もハーモニービジョンみたいな砂糖みたいな甘ったるい名前をやめて」
「数学アカデミーにしろ!」

■質問者
ちゃんとした感じですね(笑)

●松尾先生
「前株でも後ろ株でもいいから数学アカデミーを作れ」
「もし、これが空いているのだったら商標取っちゃえ」

彼は行動力はあったので
そこからそのビジョンを始めて最初に出した本が…

すばる舎から出版した『もう一度解いてみる入試数学』でした。

本当にお金持ちがいるわけですよ
病院を継がせるためにいくらお金をはたいてもいいから
ウチの息子の数学の偏差値を上げてくれ。

普通の家庭教師は時給が1万円のところを10万円でも15万円取っても…
息子さんが医学部に受かって病院を継いでくれたら全然いいじゃないですか。

そこにニーズが生まれて今では彼はそれプラス社会人教育ということで
例えば企業研修だとか専門学校でも教えて十分食っていけるようになって見た目も変わりました。
ちょっと前かがみだったのが背筋が伸びました。

彼は成功事例として分かりやすくとても良かったです。

■質問者
その方は合計で何冊出されましたか?

●松尾先生
数学の本を3冊出されています。
今後も彼はその分野で上に伸びると思います。

■質問者
たしかに大人になってからダメ出しされる環境ってないですよね。

●松尾先生
そうですね…
僕も仕事だからやっているのであって
良い意味でウチのスクールは昔の学園ドラマみたいな
本当にその人のためを思って言ってくれている。
愛があるダメ出しがスクール生同士や先輩から後輩とかにあって
僕はそういう雰囲気が好きです。