出版のテーマは短所を強みに変えることで生まれる。

 

第4期 小嶋康之さん
『ブラック企業の営業術』

 

小嶋さんは家庭に事情があって父親が作った借金を
お母さんと小嶋さんで返さないといけなかったそうです。

 

高校卒業して普通の会社に入ったら借金を返せないということで
給料の高い会社に就職されました。

 

給料の高い就職先がブラック企業でした。

 

ブラック企業は2つの定義があるみたいです。
一つは労働基準を無視して社員に重労働をさせる。
もう一つが会社そのものが法律に基づいていないブラック企業。

 

小嶋さんが勤めた会社は後者のブラック企業。

 

会社の名前がコロコロ変わる
会社の代表が警察のご厄介になる
上司と飲んでいたら隣のヤクザと仲良くなる
小嶋さん自身も偽名の名刺を5種類持っていました。

 

小嶋さんのノウハウはお客様を「カモ」と呼んでいました。

 

それ自体は本には書けないですけど結局、小嶋さんはそのノウハウを使って
上場企業のホワイト企業にブラック企業で培ったノウハウを浄化して
法に基づいて1,100人ぶち抜いて日本一を獲得したノウハウを作りました。

 

ちなみに営業本は売れる本のジャンルです。
基本的には我々は営業をしないと仕事をやっていけません。

 

文系の方は基本的には営業に回されますよね。
営業大好きな方はあまりいません。
基本、嫌いなのにやらないといけない職業です。
だから、みんな営業に悩んでいます。

 

だから営業本はたくさんあってもいいのです。

 

ただし、どこで差別化をするか
どこで営業本として他の本と違うのか?

 

その中でブラック企業というのが
この本が出た頃に色々と社会問題になっていたので
ブラック企業では働きたくはない関わりたくはないけれど
ちょっと覗き見したいとか思う人がいます。

 

それでこの本がが売れました。

 

ただし、小嶋さんは最初は自分がブラック企業にいたことや
そのノウハウをいくら浄化したとはいえ
表に出すのはどうかなと躊躇したんですけど
やはりこれは他人様の意見です。

 

「聞いてみたいよね、どんなものなの?」
「実際にそれを上手く利用してちゃんとしたら売れたんでしょう?」
「そういうノウハウを知りたい」というところで
本になって実際にこの本が売れました。

 

小嶋さんはこの本が売れたお陰で
色々ご家庭の事情があったので起業はしなかったんですけど
転職が上手くいって給料が最終的には3倍になりました

 

第5期 西村優里さん
『買い物依存症OLの借金返済・貯蓄実践ノート』

 

西村さんは大学時代から社会人3年目の間に
借金500万円を作ってしまいました。
いわゆるカードローンです。

 

色々事情があって騙されたりして借金を作ってしまったのです。

 

国立大学の理系の大学院まで行ったリケジョの頭の良い人だったので
これはいけないと思い司法書士の先生と相談して
自己破産をしないで計画的に返済をすると
何枚も借りていてどこから借りているかわからなかったそうです。

 

それをExcelで整理をして返済をしていきました。
数年かけて、返し終わった後に今まで返していた分を
逆に貯金をしていって結果的に500万円マイナスだったのがプラス500万円になりました。

 

結果的に1,000万円500万円返して、500万円貯めたということです。

 

西村さんのノウハウをさらけ出すことによって人助けできるという話になりました。
だけどご本人はそれを表に出すのが嫌でした。

 

しかしそれ以外のテーマが浮かばなかったことと
最終的にそれが人助けになるということで
本人いわく泣く泣くこの企画を作って本が出ました。

 

一回、新聞広告を出しただけで売れたらしいです。

 

大手の出版社の編集者の目に留まって
このノウハウをもっとメジャーな出版社でより多くの人に出したいということで
大手の出版社からも立て続けに2冊、3冊出て
最終的にはフジテレビやNHKにメディアの大手から取材が来て
最初はペンネームで名前を隠していたのに
素顔でテレビに出るようになっちゃいました(笑)

 

最終的にはお勤めしていたサラリーマンを辞めて
NPOを立ち上げたり会社を作ったりして今はご活躍されています。

 

この2人ともご本人の中では黒歴史と言われています。
周りからの評価で本に出すことによって
人助けができるノウハウが欲しいということで
本を出して2人とも人生が変わった例です。

 

弁護士さんの例と高校の先生の例です。

 

元極道の妻の弁護士さん
大平光代さん

 

この方もベストセラーです。
『だから、あなたも生きぬいて』という本を出しています。

 

元極道の妻だった刑務所に入っていたような人が
弁護士になったという振れ幅。

 

これがマスコミが放っておかなかったと思います。

 

ヤンキー先生と言われた
義家弘介さん

 

バリバリのヤンキーがある先生と出会って
心を入れ替えて自分も教師も目指しました。

 

教師になって学校を変えていったというこれも振れ幅で
最終的には自民党からスカウトが来ました。

 

この方は文部科学副大臣まで出世しました。