一般的な出版業界の流通の仕組み

 

とにかく出版社から直接、書店に行くのではなくて
取次さんが入ることを押さえておいてください。

 

実は出版業界は取次さんが一番力を持っています。
出版社よりも書店よりも取次さんが力を持っています。
初版部数を決めるのは取次(問屋)。

 

出版社数と総売上高
出版社数も総売上高も減少傾向にあります。

 

でも少なくとも皆さんが生きている限りは大丈夫です。
本を出しても全然大丈夫です。ちゃんと恩恵は受けられます。

 

取次は2大取次と言われていてトーハンと日販が90%を占めています。

 

トーハンが三省堂や八重洲ブックセンターなど。
日販が三省堂や文教堂など。

 

出版社の懐事情
出版社はどんなシステムになっているかというと
本を刷って問屋に流して書店に並べた時点で一旦、売上が全部立ちます。
返品がフリーなので返品されるとお金を返さないといけません。

 

返品期間というのがあって
新刊や重版された書籍は105日間のあいだに返品してもいいわけです。
逆に言うと105日過ぎても置いもらっている本は約1年間置いてもらえます。

 

3カ月以内に本を動かすという話です。
ただし、3カ月の期間見てくれるわけではなくて大体、1カ月です。
1カ月の間に本を動かしてください。

 

どれくらい動かせばいいか?
30%動かしてください。

 

どうやって動かすか?
その間に頑張ってSNSで告知するとか
その期間は書店に寄ったら自分の本を買って自分で売るとか
自分のコミュニティに売るとか自分のお店で売るとか図書館に献本とか。

 

出版社は本を出すことで資金繰りをしています。
人気のある著者は順番待ちしています。

 

ビジネス書は年間に3冊、4冊出す人は結構いますが
出版社は1冊目の著者が売ってくれることを知っているから新しい著者を求めています。

 

最近の初版部数は3,000冊~5,000冊。
6,000冊超えたらすごいと思ってください。
5,000冊でも有難いと思ってください。
3,000冊以下の出版社はオーディションに呼んでいません。
3,000冊はないと書店に流通しないので。

 

なので地方の本屋や小さい本屋には並びません。
その代わり大きな書店に10冊、20冊積んでもらう方が良いですよね。
書店に行ったら必ず自分の本があると思ったら大間違いです。

 

やってほしくないのは…
書店に本がないからといって出版社に怒鳴り込まないでください(笑)

 

むしろ書店で本を見つけたら編集者に喜びの声を届けると良い著者だと思われますから。

 

本は105日で動かさないといけないことを覚えておいてください。
逆に3カ月ぐらい経ってから本気を出しても書店に既に本はありません。