ビジネス書を
出版するために
押さえておきたいこと

担当編集者はパートナーであり、エージェント

編集者も「会社員」であることを忘れない

もうひとつ、心得ておきたいのは、編集者も会社員だと言うことです。
 
編集者が面白いと言ってくれた企画でも、編集者の上司が「うん」と言わなければ企画は通りません。ときには、「編集長がこういう切り口にしてほしいと言っているのですが…」と、当初の企画とはまったく違うテーマを提案されることもあるかもしれません。
編集者を非難したくなる気持ちもわかりますが、彼らや彼女たちも会社員である以上、上司の意向を無視するわけにはいきません。
「もっと営業してほしい」「広告を出してほしい」と著者から言われても、他の本や部署との兼ね合いもあることなので、編集者ができることにも限界があります。それは、どんな仕事でも同じでしょう。
著者の希望を伝えること自体は悪いことではありませんが、すべて思い通りにいくことはありません。編集者を困らせるような無理難題を言うのは避けるべきです。
「こうしてほしい。ああしてほしい」と一方的に願望を言うよりも、「自分のSNSでこんな販促をしてみたい」「知り合いのメディアにこんな企画を提案してみたい」といった自ら汗をかくような提案をして、前向きな姿勢で編集者と協力したほうが、はるかに本の売上につながります。