ビジネス書を
出版するために
押さえておきたいこと

担当編集者はパートナーであり、エージェント

編集者は著者を出版に導くエージェント

編集者は著者にとってパートナーであると同時に、「エージェント」でもあります。
編集者の仕事は、本を制作するだけではありません。
企画書を練り上げて企画会議で上司や役員の承認を得なければ本づくりは始まりません。企画が通ったら、上司や制作部門、デザイナーなどと連携しながら本づくりの環境を整え、同時に本の発売前から営業部門、広告部門などと協力しながら、本の販促プランを練っていきます。もちろん、本が書店に並んでからも、どうやって売り伸ばすかに知恵を絞ります。
 
つまり、著者にとって編集者は「代理人」(エージェント)のような存在です。
 
野球の大リーグや海外のサッカーの世界で、「エージェント」が選手の代わりにさまざまな交渉をして選手を高くチームに売り込み、活躍できる環境を整えてくれるのと同じように、編集者は著者の代わりに、いい本をつくるため、そして多くの読者に読んでもらうための環境をつくってくれるのです。
 
編集者は「こんな企画テーマではダメです」「もっと面白いコンテンツを出してください」「もっと販促に協力してください」など、著者に手厳しい意見を言ってくることがあります。
ここで、「そんなことを言われる筋合いはない」「私のやってきたことを否定された」と不機嫌になる著者もいますが、編集者は決して著者をいじめたいわけではありません。いい本になるように、そして本が売れるように最大限の努力をしてくれているのです。
 
つまり、無料であなたの付加価値を上げるためのコンサルティングをしてくれているようなものです。編集者からのアドバイスに素直に耳を傾けることは、企画を通すだけでなく、売れる本をつくるための近道でもあるのです。