商業出版への近道、回り道

編集者はどうやって著者を見つけているのか

著者のまわりは著者だらけ!?

2つめは「紹介」です。
ビジネス書の世界、とくに新人著者の場合は「紹介」が出版デビューのきっかけとなるケースが少なくありません。
出版実績のある著者の場合は、すでに書籍があるので、編集者の目に留まりやすいといえます。とくに売れている本の著者は、数多くの出版社から新たな執筆依頼が舞い込みます。
しかし、新人著者の場合は、どんなにビジネスで成果を出し、コンテンツをもっていても、編集者の視界に入っていないので気づいてもらえません。
 
では、編集者が新人著者とどうやって出会うかというと、一番多いのは知人を通じた「紹介」です。
すでに著者として実績のある人から「本は出したことはないのですが、こんなすごい人がいるんですよ。ぜひ会ってみてください」と紹介されるのです。類は友を呼ぶといいますが、「著者のまわりは著者だらけ」というケースはめずらしいことではありません。著者同士のネットワークの周辺から、新人著者が次々と生まれるという現象があります。
 
反対に、編集者のほうから付き合いのある著者に紹介を頼む場合もあります。私自身も編集者から「こんなテーマで書ける人はいませんか?」「面白い著者はいませんか?」と頼まれることが多々あります。編集者にも企画のノルマがあるので、ネタに困ったときは著者の紹介に頼るケースも少なくないのです(こうした経験がビジネス著者養成スクールを始めたきっかけになりました)。
 
また、出版社に所属せずフリーランスで働いている編集者やライター経由で編集者に紹介されることもあれば、私のような出版プロデュースを手がけている人物から紹介されることもあります。