ちょっとしたコツで
あなたもビジネス書の
著者になれる

ビジネス書の読者は「実利」を求めている

ビジネス書が満たすべき3つのニーズ

出版は、文化と教養の礎であり、崇高なもの――。出版に対して、そんなイメージをもっている人は少なくありません。たしかに、そのような側面もありますが、他の商品と同じよ
うに、本も値段がついている商品です。

 

では、読者はビジネス書に何を求めているのでしょうか。
それはひと言でいえば、「実利」です。

 

ビジネス書から得る情報や役に立つ知識を学びたいという気持ちから、本を購入してくれるのです。

 

読者がビジネス書に求める「実利」は、おもに次の3つに分類できます。

 

(1)欲や快楽、夢や希望を叶えるため
(2)恐怖や苦痛から逃れるため
(3)時間を短縮するため

 

出版企画書を作成する前に、まずはこれらを押さえておく必要があります。

 

 
(1)「欲や快楽、夢や希望を叶えるため」は、今、置かれている状態よりもよくなりたいという願望。たとえば、「現在の年収は400万円だが、将来は1000万円稼げるようになりたい」「資産運用で成功してセミリタイア生活をしたい」といったものが該当します。みんなが憧れるような成功をすでに成し遂げた著者が、人生を豊かにするためのノウハウをまとめた本が数多く出版されています。

 

(2)「恐怖や苦痛から逃れるため」は、今の状況よりも悪くなりたくないというニーズです。
たとえば、「下流老人にならないための資産運用法」「生涯現役で働くための健康法」「リストラされないための人間関係術」などのテーマが当てはまります。人は、今の生活水準が下がったり、安定が失われたりすることを極端に嫌います。こうした人間の防衛本能を刺激し、不安をあおるようなタイトルの本は、一定のニーズをもっています。

 

(3)「時間を短縮するため」は、時間を有効に使いたいというニーズです。人生で使える時間は限られています。ビジネスで成功する人ほど、「もっと時間がほしい」「手っ取り早くうまくいく方法を知りたい」という欲求が強く、読書から効率的に情報収集しているものです。たとえば、「2時間で世界経済のことがわかる」「難関資格に1回で合格するための超効率的勉強法」といったテーマの本が該当します。