「出版企画書」
編集者はここを見ている

本を制作するための有利な条件はたくさん書け

「本を売る」熱意を伝える

出版企画書は内容重視であることは大前提ですが、編集者は結果的に売れる本を求めています。企画書の中に、「(10)本を制作するために有利な条件」を書き加えることで、編集者の判断を後押しすることができます。
 
・この本のキーマンをつかまえている
もしも、あなたが巨大なコミュニティーを形成する組織に所属しているのであれば、「○○協会の理事長は、3万人の会員に顔が利き、推薦してもらうことが可能」といった情報を記載しましょう。
 
・ネットワークを組織している中心人物にコネがある
人気ブログやメルマガを発行している人に本の紹介を頼めると販促につながります。「読者数3万人のメルマガで紹介してもらう約束をとりつけている」などの情報を記載します。また、自分がコミュニティーに参加していて、そこの中心人物に本の紹介を頼めるなら、「○○コミュニティーの2割は購入を期待できる」と書いてもいいでしょう。
 
・自分で販促活動ができる
SNSやメルマガで情報発信しているなら、具体的なフェイスブックの友だちの数や読者数、PV(ページビュー)の数字を示します。アマゾンキャンペーン(後述)やネット広告など、インターネットを使った販促活動を展開する予定なら、記載しておくとよいでしょう。
 
・著者や著者の会社で買取ができる
お客様やクライアントに営業ツールとして配ったり、セミナーで書籍を販売したりして、数百冊規模の買取が可能な場合は、「年間500冊買取可能」など、おおよその数字を示します。もし1000冊単位で買い取れるなら、その分の売上が見込めますから、出版社はその企画について前向きに検討してくれます。ちなみに、出版社から著者が直接購入する場合、2割引きになるのが一般的です。
 
・パブリシティー実績がある
過去にマスメディアに取り上げられた経験があれば、具体的な媒体名を記します。媒体に紹介された実績は、「この人は専門家である」「知名度がある」という評価につながります。
 
そのほか、「スポンサーがついている」「有名人からの推薦がもらえる」など有利な条件があれば何でも書き連ねます。ここのボリュームを厚くすることで、編集者に「この著者は売るところまで考えてくれている」という印象を与えることができます。