ビジネス書を
出版するために
押さえておきたいこと

出版社はビジネス書の著者に何を求めているか?

レスポンスを早くする

編集者と付き合ううえでは、レスポンスの早さも必要不可欠です。
これはどんなビジネスでもいえることですが、相手のメールやリクエストにはすばやく対応することで信頼を得られます。
 
次に、納期を守るのは絶対です。
3日後までに企画書の修正を求められたら、必ず締め切りまでに修正して送る。こうした基本ができていないと、「この人は原稿も遅れそうだ」という評価になって、出版を断られることも想定できます。
 
これは複数の編集者から聞いた話ですが、「本業が忙しいから」を言い訳にしてレスポンスが遅くなる人は、いづれ、出版の声がかからなくなるとのこと。逆に、ものすごく忙しいであろう有名企業の一流経営者やベストセラーを連発する著者ほど、レスポンスが早く、納期も守るそうです。
 
自分のレスポンスは早くすべきですが、相手の編集者に同じようなレスポンスを求めてはいけません。私が見る限り、編集者は常に時間に追われている職業で、メールを出しても返事が遅い編集者は少なくありません(もちろん、レスポンスの早い編集者も多くいるので誤解のないように)。1人で何冊もの本を同時進行でつくっているので、まだ出版が決まっていない企画書までは、なかなか手が回らないというのは想像がつきます。
 
もしレスポンスの遅い編集者に当たってしまったとしても、相手を急かさないようにすること。返事がなくてイライラする気持ちはわかりますが、1週間は待つ覚悟が必要です。
1週間を過ぎても何も返事がないようなら、本当に忘れているのかもしれません。「先週、メールを差し上げたのですが……」と連絡してみましょう。
 
「忙しいのは編集者だけでない」と言いたくなるかもしれませんが、出版社につながる唯一の窓口が編集者なのですから、ここは我慢のしどころです。「編集者はこういう職業だ」と知ったうえで、「待つ準備」をしておけば、連絡が遅くてイライラすることもありません。