ビジネス書を
出版するために
押さえておきたいこと

出版社はビジネス書の著者に何を求めているか?

コンテンツを出し惜しみしてはいけない

編集者は売れる本をつくるために、「本の中ですべてのノウハウを出すこと」を著者に求めます。とくにコンサルティングや講師の仕事をしている著者候補からよく聞くのが、「ノウハウを全部出してしまったら、本業に支障が出る」という懸念です。彼らの多くは本をフロントエンド商品(集客ツール)にして、バックエンド商品(本当に売りたい本命の商品)を売りたいという思惑があります。
しかし、ノウハウを出し惜しみをすれば、お金を出して購入した読者が満足するわけがなく、「宣伝ツールにしたい」という下心は読者に透けて見えるものです。こうした本はたいして売れず、結果的に、本業のビジネスにも好影響をもたらしません。
 
出版社の立場になってみれば、著者の会社をPRするパンフレットをつくるつもりはないのです。だから、すべてのノウハウを出すことを求めます。
 
安心してください。
コンテンツを全部出しても、読んだだけですべてを真似することはできません。もし本を読んで完璧にコピーできるノウハウであれば、そもそもたいしたノウハウではなかったといえます。
 
私自身もこれまでの本の中ですべてのノウハウを出してきたつもりですが、それが原因で本業のセミナーやコンサルティングのビジネスに悪影響が出たことはありません。むしろすべてを出すことで読者に信用してもらえていると実感していますし、「松尾からもっと学びたい」という人が私のセミナーやスクールに足を運んでくれるようになりました。
すべてのノウハウを出すつもりで出版したほうが、本業のビジネスにも好影響が出るはずです。