浦上 登さま(第37期)

浦上 登さま(第37期)
《 著書 》『70歳現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解』
(PHP研究所)2023.7.28

出版の動機

一度は本を書いてみたいと思っていたこと、 ファイナンシャル・プランニング(FP)関連の本なら書けると思っていたこと。それにより、自分のビジネスが変わるかも知れないと思っていたことが出版の動機です。

スクールに参加して良かったこと

スクールの授業の中で最も印象的だったのは、プロフィール作成のためのキャリアの棚卸でした。 Deep棚卸は、かなり突っ込んだレベルまで、かつ、詳細に書かされるので、自分自身が強みと思っていたこと及び自分が抱いていた劣等感と否応なしに向き合わされ、それを人に話すことができて、ある意味すっきりするとともに自分の抱いていた劣等感はある意味大したことはないんだということに気がつきました。また、他者の立場や想いにも気がつく事ができ、貴重な経験でした。 同期のメンバーはそれぞれの人生を切り開くために出版スクールに来ていることもわかり、その真剣さに共感しました。

出版までの道のり

私の場合、2022年11月のオーディションで手が上がったのは実質1社しかなく、正直、がっかりしました。その理由は推測になりますが、次の通りだと思っています。
(1)「70歳もの」が一種流行しており、既に各出版社が出版済みで必ずしも成果を収めていなかったこと、
(2) FP関連の書籍は巷に多く出版されており、差別化が難しかったこと。
その後、オーディションから約1ヶ月後にPHP研究所から声がかかり、編集者の方が私自身の問題意識をうまく吸収するとともに興味を持ってくれ、「定年後の中高年齢者がお金を稼ぐ、増やす、守る方法」というテーマで企画書を作り直し、出版に漕ぎ着けることができました。 原稿作成期間はわずか1ヶ月余りで、事前打ち合わせと原稿修正、校正を合わせても4.5ヶ月というスピードで書き上げ、オーディションから8ヶ月後と同期で一番早く出版することができました。

できあがった本の感想

出版社の意向通り、定年後の働き方とお金に関する網羅的な本に仕上がりました。
読みやすく書けてはいるが、内容自体はかなり高度らしく、高く評価してくれたのは、定年後の人生に真剣に向き合っていて、かつ、知的レベルの高い人たちでした。 私自身書くことしか考えておらず、本をどう売るがということを全く考えていなかったので、今回の出版では自分の納得のいく販売戦略を立てることが出来ませんでした。
今思うと、販売においても最も重要なのは差別化です。そのためには、どのレベルの読者を狙うか、彼らに訴える有効なテーマは何かを見つけ、それに沿った本を書くことが最も大事で、それが直接販売部数の増加に結びつくと思います。その上で、2冊目以降は、販売目標である1万部を超えるにはどうしたらいいか、出版社の協力も得た上で取り組む必要があると思っています。

出版後に変わったこと プライベート、ビジネス

プライベート、ビジネスとも出版前と出版後で、特に大きく変わっていません。いくつかの講演依頼や本を熟読してくれた人から中身の濃い仕事の依頼や反響がきていますが、私の本の場合 読んで理解するのに時間がかかるらしく、仕事に対する影響はじわじわと来るのかなと思っています。
PHP研究所は一流の出版社なので、第1冊目をPHP研究所から出版したという事実は私自身のPRとして有効に使えると思います。今後のビジネスの拡大にうまく活用していきたいと思います。

著者スクールを検討している人へのメッセージ

出版スクールに入る以上は、 仕事にどんなプラスの効果を望んでいるか、 自分にどんな本が書けるのか? を、考えた上で、決断することをお勧めします。 少なくないお金をかけて出版することになるので、なによりも自分の意志をはっきりもって、著者スクールに入るべきと思います。 逆に結構なお金をかけたという事実は生半可なことでは後戻りできないというプラスの効果を生み出すことにも繋がります。
皆様の成功をお祈りします。

プロフィール

1951年東京築地生まれ。現在71歳の現役ファイナンシャル・プランナー。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。筑波大学付属中学・高校から早稲田大学政治経済学部を卒業後、三菱重工業に入社し、海外向け発電プラントの仕事に携わる。ベネズエラ駐在、米国ロスアンゼルス営業所長などを歴任、その後、三菱重工グループの保険代理店に移り、取締役東京支店長。2009年にはファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFPを最速で取得。顧客へのお金に関する入門講座「人生どれだけお金があったらいいか」などを行う。
2017年にサマーアロー・コンサルティングを設立、企業コンサルティングとともに、FPとしてのアドバイス業務を本格的に開始。日本FP協会フォーラム講師、駒沢女子大学特別招聘講師などを勤める。アドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費、定年後の働き方や年金・資産運用などの老後対策等、ライフプラン全般にわたり、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。
CFP認定者(日本FP協会)、証券外務員第1種(日本証券業協会)
ファイナンシャル・フィールドに「お金」の記事を連載中(CLICK)