長谷川拓哉さま(第33期)

長谷川拓哉さま(第33期)
《 著書 》『愛犬の健康寿命がのびる本』
(青春出版社)2022.6.21

出版の動機

本を出版することは当初考えていませんでしたが、獣医師として珍しい治療を行っていることから、知名度を高めたいという想いはありました。
松尾先生のセミナーに参加した妻から出版の提案を受け、「そんな世界もあるのか」というくらい最初は他人事でした。しかしその後、松尾先生から直接電話があり、顔も見たことがない人なのに声から伝わる自信とプレゼン力により「本当に出版できるのではないか」と胸が高鳴りました。
決め手は「獣医師は今までスクールに参加したことがない」という言葉でした。

スクール参加前の悩み

開業から1年、自分の動物病院が何を目指しているのかを明確に伝えることに苦戦していました。獣医師としての技術や経験には自信がありましたが、経営者としての自信はありませんでした。病院経営を正軌に乗せなければならないというプレッシャーの中、スクールに参加しました。

スクールに参加してよかったこと・苦しかったこと

スクールは苦しかったことばかりでしたが、この苦しい経験がなければ著者として、経営者としての今の私は存在しないと確信しています。
獣医師としての職務だけをこなしてきた私にとって、「伝える力が足りない」という指摘は大きな打撃でした。その時期は、「獣医師として何ができるか」を問い直す機会でした。インパクトがないから伝わらない、読者が求めているものは何かを考え抜いたことが、結果、経営にも反映されました。

出版まで・完成した本の感想

私のテーマは「犬を飼っている人」と限定的であり、出版オーディション当日も、自分に指名があるかとても不安でした。
青春出版社で出版を実現しましたが、実はオーディション当日、青春出版社の担当者は不在で、後日連絡がありました。それが救いとなったのです。
病名や専門的な内容を読者に理解しやすい形にするために、ライターを入れて執筆活動を続けました。その結果、中学生の読者からも「読みやすかった」という嬉しい感想を頂いています。

メッセージ

出版を通して知名度を上げたいということが、最初の目的でした。
しかし、本のレビューや本を読んだ方からの『この本に書いたことを実践したら症状が改善した』などの声を聞いて、獣医師としての存在を認めてもらえた気持ちで、自分の仕事により誇りを持てるようになりました。
どのジャンルであれ、やはり【この本のおかげ】という言葉は、何よりも自分を誇りに思わせてくれると思います。

プロフィール

長谷川拓哉 (はせがわ たくや)

 

獣医師。ペットクリニックZero院長。1979年新潟県生まれ。北里大学獣医学部卒業後、埼玉・新潟の動物病院で11年勤務。年間1000件以上の診察、年間800件以上の手術を経験し、高度医療にも携わる。西洋医学の投薬や手術中心のアプローチに疑問を感じ、食事療法や東洋医学などを研究。2019年、免疫力・自然治癒力を高める理念の動物病院を開業。トリマーである妻とともに、スキンケアにも精通した動物に優しい診療を行ってる。